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【2025年最新】スタートアップ買収額はどう決まる?相場・評価方法・高値で売却するポイントを解説

スタートアップ買収額はどう決まる?相場・評価方法・高値で売却するポイントを解説

スタートアップを売却するとき、「うちの会社はいくらで買ってもらえるんだろう?」と気になる方は多いはずです。

実際の買収額は、事業の成長性や収益力だけでなく、プロダクトの独自性や市場規模、投資家との関係などによっても大きく変わります。

この記事では、スタートアップの買収額がどのように決まるのか、代表的な評価方法や相場感、さらに高値で売却するためのポイントまでわかりやすく解説します。M&Aを検討している経営者や投資家の方は、ぜひ参考にしてください。

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スタートアップ買収額の基本的な考え方と相場感

スタートアップの買収額は「いくらが普通」と一言でまとめるのが難しいテーマです。なぜなら、事業内容や成長スピード、投資家の思惑などによって大きく変動するからです。たとえば同じ売上規模でも、急成長中のIT系スタートアップと、成熟した伝統産業の中小企業では評価のされ方がまったく違います。

従来の中小企業M&Aでは、利益や資産など“過去の実績”を基準に金額が決まるケースが多いのに対し、スタートアップでは「将来の成長性」「技術・プロダクトの独自性」が重視されます。つまり、赤字でも大きな市場を狙える企業なら高値がつく可能性があるのです。

一般的な買収額の相場感を整理すると、以下のような傾向があります。

シード〜アーリー期:数千万円〜数億円規模

ミドル期(シリーズB〜C):10億〜数十億円規模

レイター期(IPO直前など):100億円以上の大型案件もあり

業種によっても差があり、IT・SaaS・AIなどスケーラブルなモデルは評価が高く、伝統的な製造業や労働集約型の業態はやや低めになるのが一般的です。

このようにスタートアップの買収額は「今の数字」よりも「未来への期待値」に大きく左右される点が特徴と言えます。

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【利益の〇倍!?】M&Aの金額相場はいくら?売却する際の目安がわかる計算方法を紹介!

スタートアップ買収額の算定方法

スタートアップの買収額を決めるときには、いくつか代表的な算定方法があります。どの手法を使うかは、事業のフェーズやデータの揃い方によって変わります。

ここではよく使われる3つの方法を紹介します。

マルチプル法(売上・利益の倍率による評価)

最もシンプルで使われやすいのがマルチプル法です。これは「売上」や「営業利益」に一定の倍率(マルチプル)をかけて企業価値を出す方法です。

業種によって倍率は異なりますが、以下のような倍率になることが多いです。

SaaSやITサービス:売上の5〜10倍が目安になることも

労働集約型ビジネス:1〜3倍程度にとどまることが多い

シンプルですが、市場の成長性や参入障壁の高さをどう織り込むかが評価を大きく左右します。

DCF法(将来キャッシュフローに基づく評価)

DCF法は「今後どれだけキャッシュを生み出せるか」をベースにする方法です。将来の売上や利益を予測し、リスクを加味した割引率で現在価値に直すイメージです。

メリットは企業の将来性を織り込める点ですが、スタートアップは事業計画の変動が大きいため、DCF法だけで評価するのは難しいこともあります。

類似企業比較法(同業スタートアップとの比較)

こちらは「同じ業種・同じフェーズの企業がいくらで買収されたか」を参考に算定する方法です。

たとえば直近で類似サービスのスタートアップが30億円で買収されていれば、その案件をベンチマークとして自社の価値を推定します。

市場データを活用できるため納得感はありますが、類似案件が少ないニッチ領域では使いにくいのがデメリットです。

詳しい算定方法を知りたい方は、「Camphor Tree」にご相談ください。

株式会社Camphor Treeでは、スタートアップ企業に特化した
「エグジット」・「資本政策」・「資金調達」に関するご支援を提供しております。

事業売却や資本政策にお悩みの方は、ぜひ無料相談からお気軽にご連絡ください。

スタートアップ買収額を決める要因と高めるためのポイント

スタートアップの買収額は、単に売上や利益だけでなく、さまざまな要因によって上下します。ここでは評価を左右する主要なポイントと、実際に高値を狙うための交渉のコツを紹介します。

買収額を左右する主な要因

プロダクト・技術力・知的財産

競合が簡単に真似できない独自の技術特許を持っていると、評価額は一気に高まります。

特にAIやSaaSなどスケーラブルなモデルはプレミアがつきやすい領域です。

市場規模と成長性

「どのくらい大きな市場を狙えるか」は買収額に直結します。

ユーザー数の伸び率やLTV(顧客生涯価値)が高い企業は、将来への期待値が大きく評価されます。

チーム・経営陣と投資家の構造

経営チームの実績リーダーシップ、またVCやエンジェル投資家との関係性も大事です。特に投資家がEXITに前向きかどうかで交渉の進めやすさが変わります。

スケーラビリティとリスク要因

「事業がどこまで拡張できるか」と同時に「どんなリスクを抱えているか」も重要です。

Warning

規制リスクや依存度の高い顧客が多い場合は、評価が下がる傾向があります。

買収額を最大化するための交渉ポイント

成長ストーリーを明確に描く

ただ数字を並べるだけでなく、「このプロダクトが市場でどう成長していくか」という物語を描くことが、買い手の納得感を高めます。

複数の買い手候補を確保する

1社だけに依存すると価格交渉力を失ってしまいます。

複数の候補に同時にアプローチして競争環境をつくることが大切です。

専門家・仲介会社を活用する

買収交渉は専門的な知識が必要です。M&A仲介会社やアドバイザーを入れることで、条件面で有利に進められる可能性が高まります。

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株主・投資家との利害調整を徹底する

スタートアップでは複数の投資家が関与しているケースが多く、利害が一致しないと交渉が長期化してしまいます。

事前に株主間で合意形成を図っておくことが、スムーズな売却への近道です。

会社売却が与える株主への影響についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

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会社売却における株主の同意・影響を徹底解説!少数株主やトラブル対策も◎

実際のスタートアップ買収事例と買収額

ここからは、実際に日本で行われたスタートアップ買収の事例を紹介します。

単なる金額の比較ではなく、それぞれの会社がなぜその評価を受けたのかを知ることで、自社の参考ポイントが見えてきます。

ソラコムがKDDIに約200億円で買収された事例

IoT通信プラットフォームを手がけるソラコムは、通信インフラと親和性の高い事業モデルを武器に急成長していました。KDDIにとっては自社の通信サービスとのシナジーが明確であり、約200億円という大型買収に至りました

技術力事業シナジーの高さが評価額を押し上げた典型例です。

カンム社が三菱UFJ銀行に約142億円で買収された事例

プリペイドカード「バンドルカード」を展開するカンム社は、金融領域における新しい決済体験を提供していました。三菱UFJ銀行にとっては若年層へのリーチ拡大やデジタル金融領域の強化が狙いで、約142億円での買収が実現しました。

ユーザー基盤の広がり事業モデルの将来性が評価ポイントとなった事例です。

Aimedic MMTがバンドー化学に約105億円で買収された事例

医療機器メーカーのAimedic MMTは、人工関節や医療用機材の開発に強みを持っていました。バンドー化学が医療分野に事業領域を拡大するための戦略的M&Aとして、約105億円での買収が行われています。

新市場への参入技術ポートフォリオの拡大を目的とした買収の好例です。

スタートアップの買収をご検討の方は「Camphor Tree」にご相談ください

Camphor Treeは、スタートアップに特化したM&Aアドバイザリーサービスをはじめ、資本政策や資金調達支援など幅広いサービスを提供します。弁護士主導による高度なリーガル対応と、公認会計士・税理士・戦略コンサルタントが連携するワンストップ支援体制により、成長戦略からEXIT、セカンダリー取引まで一貫したサポートを実現します。

豊富な投資家・CVCネットワークを活かし、企業と資本を最適につなぐことで、スタートアップの持続的な成長とイノベーションの加速を支援しています。

提供サービス内容

スタートアップ向けサービス
 ・M&Aによる成長戦略・エグジット支援
 ・セカンダリー取引支援
 ・資本政策支援
 ・資金調達支援
事業会社・CVC向けサービス
 ・M&Aアドバイザリー
 ・セカンダリー取引支援
VC向けサービス
 ・セカンダリー取引支援
 ・M&Aアドバイザリー

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【2025年最新】スタートアップM&A仲介を比較|おすすめ会社と選び方のポイントを解説

スタートアップの買収額に関するよくある質問

Q. スタートアップ買収額は利益の何倍くらいで決まりますか?

一般的な中小企業M&Aでは「利益の◯倍」といった算定が多いですが、スタートアップは必ずしもそうではありません。

利益よりも「売上成長率」「市場ポテンシャル」が重視されるため、利益が小さくても売上の5〜10倍で評価されることもあります。

Q. 赤字のスタートアップでも高額で買収されることはありますか?

あります。

特にSaaSやAIなど成長性の高い領域では、赤字でも将来のキャッシュフローやユーザー基盤が評価され、高額買収につながるケースが珍しくありません。

赤字の会社でも売却できるのかについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

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Q. 売上が小さい段階でも買収の対象になりますか?

はい、買収の対象になります。

シード〜アーリー期のスタートアップでも、技術や人材、将来の事業シナジーが魅力的であれば買収対象になります。

金額は数千万円〜数億円規模が多いですが、戦略的な買収ではそれ以上になることもあります。

Q. 業種によって買収額の傾向は違いますか?

大きく異なります。

業種ごとに以下のような傾向があります。

IT・SaaS・AI分野:売上に対して高倍率がつきやすい

製造業・伝統産業:資産価値や安定収益が基準になりやすい

医療・バイオ:特許や承認状況次第で評価額が跳ね上がる

業種ごとの具体的な相場や評価のポイントについて、以下の表にまとめました。

業種M&A売却価格の相場評価のポイント
IT・SaaS企業年間売上の 2〜10倍サブスクリプション型は高評価、成長率がカギ
ECサイト・D2C年間利益の 1.5〜4倍売上安定性・リピーター率・在庫リスクが影響
アフィリエイトサイト月間純利益の 12〜36ヶ月分SEO評価・検索順位・収益の持続性
Webメディア・ブログ月間純利益の 12〜30ヶ月分PV数・広告収益モデル・コンテンツ資産価値
飲食店(単独店舗)年間利益の 1〜3倍立地・ブランド力・固定費のバランス
飲食チェーン年間利益の 3〜6倍多店舗展開・フランチャイズ化の可能性
美容・エステサロン年間利益の 2〜5倍会員数・リピート率・ブランド力
クリニック(医療・歯科)年間利益の 3〜7倍診療報酬・患者数・設備投資の影響
調剤薬局年間利益の 4〜8倍保険調剤の安定性・地域の競争環境
学習塾・スクール年間利益の 2〜5倍生徒数・エリアの需要・講師の質
士業(会計事務所・法律事務所)年間売上の 0.8〜2倍顧客リストの質・継続案件の多さ
介護・福祉施設年間利益の 3〜8倍介護報酬・地域の需要・人材確保
物流・運送業年間利益の 2〜6倍契約企業の安定性・車両資産の価値
製造業(中小企業)年間利益の 3〜7倍設備資産・受注先の安定性・業界の将来性
建設・リフォーム業年間利益の 2〜5倍受注状況・職人の確保・許認可の有無
不動産業(仲介・管理)年間利益の 3〜6倍管理戸数・売買手数料収入・エリアの成長性
不動産賃貸業純資産価値+年間利益の 5〜12倍物件価値・稼働率・管理コスト
広告代理店・マーケティング会社年間利益の 2〜5倍クライアントの安定性・契約の継続性
人材紹介・派遣会社年間利益の 3〜7倍派遣スタッフ数・契約企業の安定性
農業・食品加工業年間利益の 2〜6倍ブランド価値・販路の広さ・生産能力

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Q. 資金調達をしていないスタートアップでも買収額はつきますか?

もちろんです。

資金調達歴がなくても、事業内容や技術、顧客基盤が評価されれば十分に買収対象になります。

むしろ株主が少ない分、スピーディーに交渉できるメリットもあります。

株式会社Camphor Treeでは、スタートアップ企業に特化した
「エグジット」・「資本政策」・「資金調達」に関するご支援を提供しております。

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