ベンチャー企業のM&Aについて徹底解説!メリットや成功事例をまとめました。
「ベンチャー企業の成長を次のステージへと引き上げる一方策としてM&Aを考えているが、具体的なメリットや成功事例、成功への道筋が見えない…」とお悩みの経営者の皆さん、この記事はまさにそんな疑問を解消するための一助となるでしょう。
ベンチャー企業がM&Aを行う理由やそのメリット、成功事例から学べる教訓、そして成功へと導くポイントを徹底的に解説します。さらに、ベンチャー企業のM&Aに関するよくある質問にも答えていきます。この記事を読めば、ベンチャー企業のM&Aについての理解が深まるはずです。
それでは、一緒にベンチャー企業のM&Aについて学んでいきましょう。あなたの企業の成長を加速するための一歩を、この記事から始めてください。
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引用https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2021/chusho/b2_3_2.html
株式会社レコフデータの調査によると、M&Aの件数は年々増加傾向にあります。2019~2020年にかけては減少したものの、それでも3,730件と高水準になっています。
未公表で行われたM&Aのことも踏まえると、日本におけるM&Aは年々活発化していると言えるでしょう。
ベンチャー企業がM&Aをするべき理由とは?メリットは大きく5つ

ベンチャー企業のイグジットとして代表的なものには、IPO(新規上場)がありますが、近年はM&Aを目指すベンチャー企業も増えています。M&A(Mergers and Acquisitions)とは、「合併と買収」の意味です。
M&Aは事業成長や事業承継等さまざまな目的で行われますが、ベンチャー企業の場合はイグジット(投資を回収する)の方法の1つとしても活用されています。もちろん、ベンチャー企業の中にはイグジットとしてではなく、M&Aによって買収を繰り返すことで急成長を遂げている企業もあります。
ここでは、M&Aによって得られる主なメリットを5つご紹介します。

下記の動画では、M&Aで企業を譲渡するメリット・デメリットでついて解説されています。本記事と合わせて参考にしてみてください。
資金回収によるキャピタルゲインの獲得
M&Aは、創業者がこれまで育ててきた企業を売却することで、キャピタルゲインを得る絶好の機会となります。

キャピタルゲインとは・・・
株式や不動産といった資産の売却により、得られる売買差益のことです。
例:株価50万円で買った株式を60万円で売った場合、キャピタルゲインは差額分の10万円となる
これは、起業家にとっての成功の証であり、新たな事業への投資や将来の生活の安定に繋がる大きなメリットです。特に、IPO(新規公開株式)と比較して、M&Aは比較的短期間で資金を回収できる可能性があります。
大企業の経営資源を活用した成長加速
M&Aによって大企業グループの一員となることで、ベンチャー企業は単独ではアクセスできなかった経営資源を活用できるようになります。
具体的には、大企業の持つ資金力や技術力、ブランド力などを利用することで、事業の成長スピードを飛躍的に向上させることが可能です。これは、ベンチャー企業が次のステージに進むための強力な推進力となります。
競争リスクの分散と事業の安定化
競争の激しい市場において、ベンチャー企業は常に競争リスクに晒されています。M&Aによって大企業に買収されることで、その傘下に入り、競争リスクを分散することができます。
また、大企業の安定した経営基盤や顧客基盤を活用することで、事業の安定化を図ることが可能です。これは、長期的な事業継続を目指す上で非常に重要なメリットとなります。
ブランド価値や技術の最大化(シナジー効果)
M&Aは、ベンチャー企業の持つ独自のブランド価値や革新的な技術を、より大きな市場で展開する機会をもたらします。
買収企業との間でシナジー効果が生まれれば、単独では成し得なかった事業規模の拡大や新たな価値の創造が可能になります。これは、ベンチャー企業の技術やブランドを最大限に活かすための有効な手段となります。
創業者の新たな挑戦の自由を得る
M&Aによって企業を売却した創業者は、多額の資金と時間を得て、新たな挑戦に踏み出す自由を得ることができます。
新たな事業を立ち上げたり、社会貢献活動に専念したり、あるいはリタイアしてゆっくりと過ごしたりと、その選択肢は多岐に渡ります。M&Aは、起業家としての成功を次のステージへと繋げるためのステップとなるのです。
ベンチャー企業のM&A成功事例

ここでは、実際にM&Aを成功させたベンチャー企業の事例を見ていきましょう。成功事例を知ることで、M&Aの具体的なイメージを持ち、自社の戦略に活かすことができます。
ZOZOとYahoo!(Zホールディングス)
2019年、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOが、Yahoo!(現Zホールディングス)に買収されました。このM&Aは、EC事業における競争激化の中で、ZOZOがYahoo!の経営資源を活用し、さらなる成長を目指すという戦略的な判断によるものでした。
企業 | 概要 | M&Aの目的 | 結果 |
---|---|---|---|
ZOZO | ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営 | Yahoo!の経営資源を活用した成長 | Yahoo!傘下でPayPayモールとの連携を強化し、集客力向上 |
Yahoo!(Zホールディングス) | ポータルサイト、ECサイトなどを運営 | ZOZOのファッション分野での強み獲得 | ZOZOの顧客基盤とYahoo!のテクノロジーを融合し、EC事業を強化 |
このM&Aにより、ZOZOはYahoo!の巨大な顧客基盤とPayPay経済圏を取り込むことで、更なる成長の加速に成功しました。一方で、Yahoo!はZOZOの持つファッションECのノウハウや顧客データを獲得し、自社のEC事業を強化することができました。しかし、ZOZO創業者の前澤友作氏が退任したことでZOZOのブランド力や革新性が低下したという意見もあります。

このM&A事例の詳細については、下記ニュース記事や動画も参考にしてみてください!
ニュース記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50021500Q9A920C1I00000/
LINEとヤフーの経営統合(Zホールディングス)
2021年、LINEとヤフー(Zホールディングス)が経営統合しました。この統合は、国内インターネット業界における競争力強化を目的としたもので、両社の強みを結集することで、新たな価値創造を目指すというものでした。
企業 | 概要 | M&Aの目的 | 結果 |
---|---|---|---|
LINE | コミュニケーションアプリ「LINE」を運営 | ヤフーとの経営資源統合による事業拡大 | 両社の技術やノウハウを結集し、AI、FinTechなどの分野で新たなサービスを開発 |
Yahoo!(Zホールディングス) | ポータルサイト、ECサイトなどを運営 | LINEの顧客基盤と技術力獲得 | LINEのユーザーデータとYahoo!の検索データを活用し、広告配信の精度を向上 |
この経営統合により、LINEはヤフーの持つ豊富な資金力や技術力を活用し、AIやFinTechなどの新規事業領域への進出を加速させることができました。また、ヤフーはLINEの持つ国内最大級のユーザー基盤を獲得し、広告事業やEC事業の強化に繋げることができました。

こちらの事例の詳細を知りたい方は、下記の動画を参考にしてみてください!
また経営統合で誕生した「LINEヤフー社」に関するニュース記事もぜひご覧ください。
メルカリによるSouzoh(ソウゾウ)買収
2017年、フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリが、チケットフリマアプリ「チケットキャンプ」を運営するSouzohを買収しました。このM&Aは、メルカリがフリマアプリ以外の分野への事業拡大を目指す中で、チケット売買市場への参入を容易にするための戦略的な判断によるものでした。
企業 | 概要 | M&Aの目的 | 結果 |
---|---|---|---|
メルカリ | フリマアプリ「メルカリ」を運営 | チケット売買市場への参入 | チケットキャンプのユーザーとノウハウを獲得し、事業領域を拡大 |
Souzoh | チケットフリマアプリ「チケットキャンプ」を運営 | メルカリのプラットフォームを活用した事業成長 | メルカリ傘下でチケット売買サービスの強化 |
このM&Aにより、メルカリはチケットキャンプのユーザーとチケット売買に関するノウハウを獲得し、フリマアプリ以外の分野への事業領域拡大に成功しました。買収後もSouzoh創業者がプロジェクトを担当し、事業の成長を促進させています。

下記の動画では、株式会社Souzohの代表が出演しています。ぜひ参考にしてみてください!
ベンチャー企業がM&Aを成功させるためのポイント

ベンチャー企業がM&Aを成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらのポイントをしっかりと押さえることで、M&Aを成功に導き、企業価値を最大化することができます。
目的を明確にして売却戦略を策定する
M&Aを検討する際には、まず「なぜM&Aを行うのか」という目的を明確にすることが重要です。
資金調達、技術獲得、販路拡大など、M&Aによって何を実現したいのかを具体的に定めることで、その後の戦略策定がスムーズに進みます。目的が明確であれば、M&Aのプロセス全体を通して判断軸がぶれることなく、最適な決断を下すことができるでしょう。
例えば、「新規市場での売上シェア拡大」といった具体的な目標設定がM&Aの成功には不可欠です。
シナジー効果を最大化する買い手を選ぶ
M&Aは、単に企業を売却するだけでなく、その後の成長戦略にも大きく影響します。
そのため、買い手を選ぶ際には、自社の強みを生かし、弱みを補完できるような、シナジー効果が期待できる相手を選ぶことが重要です。技術、顧客基盤、ブランド力など、様々な面から相乗効果を見込める買い手を選定しましょう。
M&Aでシナジー効果を創出するためには、M&Aの専門家に依頼しデューデリジェンスなどを徹底して行ってもらうことが重要です。
デューデリジェンスに備えて財務・事業内容を整理する
デューデリジェンスとは、買い手が企業価値を評価するために行う詳細な調査のことです。この調査にスムーズに対応できるよう、事前に財務諸表や事業計画、契約書などの関連書類を整理しておくことが重要です。
透明性の高い情報開示は、買い手からの信頼を得るだけでなく、M&A交渉を有利に進めることにも繋がります。
M&Aを加速させる事業計画を作成し、デューデリジェンス対策を行うことも重要です。
買収後のPMI(経営統合)を見据えた交渉を行う
M&Aは、買収して終わりではありません。買収後のPMI(Post Merger Integration:経営統合)を成功させることで、初めてM&Aの効果を最大化することができます。組織文化の融合や業務プロセスの統合、人材の配置などを踏まえ、PMIを見据えたM&A交渉を行うことが重要です。

PMIとは・・・
日本語の直訳で「合併後の統合」を意味し、M&A成立後に、組織文化の融合、業務プロセスの統合などを行うことを指します。
PMIに関する計画を事前に策定し、買い手と共有することで、スムーズな統合を実現することができます。
M&Aを成功させるには、譲渡後のPMIが成功するかどうかもポイントです。
適正な企業価値評価(バリュエーション)を行う
M&A交渉において、企業価値評価(バリュエーション)は非常に重要な要素です。
過大または過小な評価は、交渉の決裂を招く可能性があります。客観的なデータに基づいて適切な企業価値を算出し、買い手と共有することが重要です。
専門家を活用し、複数の評価方法を組み合わせることで、より精度の高い評価を目指しましょう。

下記の動画では、企業価値評価について解説されているので、ぜひ参考にしてみてください!
ベンチャー企業のM&Aに強い仲介会社はこちら!

MA Frontier

会社名 | 株式会社 Camphor Tree |
所在地 | 東京都千代田区麹町六丁目2番6PMO-H¹O |
事業内容 | ・M&Aの仲介及びアドバイザリー業務 ・企業価値評価、デューデリジェンス業務 ・M&Aプラットフォームの開発・運用 |
特徴 | ・売主は着手金・中韓報酬・月額報酬無料の完全成功報酬制 ・専門チームが安全で適正なM&A手続きを担保 ・伴走型コンサルティングサービス ・独自のM&Aプラットフォーム運営で豊富な案件や買主へアプローチ ・豊富なM&A仲介実績 |
公式サイト | https://mafrontier.com/ |
M&A Frontierは、スタートアップから事業承継まで、さまざまな企業のM&A(合併・買収)をサポートする仲介会社です。
経営資源や社員の雇用を守りながら、IPOに代わる出口戦略やオープンイノベーションを目的としたM&Aのほか、スムーズな事業継承をサポートしています。
M&A Frontierの強み
完全成功報酬制
着手金や中間報酬、月額報酬は一切不要で、M&Aが成約した場合のみ報酬が発生するため安心
専門家チームによるサポート
法務、財務、戦略の各分野のプロフェッショナルが連携
独自のM&Aプラットフォーム
豊富な案件情報を迅速に提供し、最適なマッチングを実現
各種手続きのバックアップはもちろん、株式価値の無料算定やデューデリジェンスのサポートも任せられるので、「M&Aのことがよく分からない」という方でも安心です。

売りたい方・買いたい方どちらのサポートにも精通しておりますので、安心してお任せください!
株式会社ストライク

会社名 | 株式会社ストライク |
所在地 | 東京都千代田区大手町1丁目2番1号 三井物産ビル15階 |
事業内容 | M&Aの仲介業務 |
特徴 | ・創業25年以上の実績 ・スタートアップ専門チームを設置 ・EXIT先の提案力 |
公式サイト | https://www.strike.co.jp/start/ |

Googleの口コミや評判も参考にしてみてください!
株式会社ストライクは、創業から25年以上の実績を誇るM&A仲介のリーダー企業です。
ストライクの強みは、スタートアップ業界に精通したアドバイザーが揃っていること、そして多くの買収候補先企業を持っていることにあります。これにより、企業価値を最大化し、最適なEXIT戦略を提案できる点が大きな特徴です。
M&Aに関する幅広いネットワークとノウハウを駆使し、スタートアップ企業の成長を加速させるサポートを行っています。

下記のサービス紹介動画も参考にしてみてください!
株式会社ウィルゲート

会社名 | 株式会社ウィルゲート |
所在地 | 東京都港区南青山3-8-38 クローバー南青山3F |
事業内容 | ベンチャー・IT領域でのM&A仲介業務 |
特徴 | ・IT・Web事業領域のM&Aが得意 ・売り手想いのサービス設計 |
公式サイト | https://www.willgate.co.jp/ma/ |

Googleの口コミや評判も参考にしてみてください!
株式会社ウィルゲートは、M&A(企業の合併・買収)の仲介を専門とする企業で、特にベンチャー企業に焦点を当てたサービスを提供しています。
ウィルゲートは、M&Aにおける複雑なプロセスをシンプルにし、ベンチャー企業の成長や次のステップへの移行をサポートします。企業価値の最大化を目指し、それぞれの企業に合った戦略を立てると同時に、売却後のフォローアップも充実しており、安心して取引を進められる環境を提供しています。
ベンチャー企業のM&Aに関するよくある質問

Q. ベンチャー企業がM&Aを行う際の企業価値の決め方は?
ベンチャー企業のM&Aにおける企業価値の決定は、複数の要因を考慮して行われます。主な評価方法としては、以下のものがあります。
・DCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)
将来のキャッシュフローを予測し、それを現在価値に割り引いて企業価値を算出します。成長性の高いベンチャー企業に適していますが、将来予測の不確実性が高いという側面もあります。
・類似会社比較法(マルチプル法)
類似する上場企業の財務指標(売上高、利益など)を参考に、M&A対象企業の価値を評価します。市場の状況を反映しやすいですが、類似企業の選定が難しい場合があります。
・修正純資産法
企業の純資産をベースに、含み益や含み損などを考慮して企業価値を算出します。安定した収益を上げている企業に適していますが、将来の成長性を反映しにくい場合があります。
これらの評価方法を組み合わせて、総合的に企業価値を判断することが一般的です。また、M&A後の統合プロセスや業績推移によって、次のエグジットで得られる価格や条件が変わってくることも考慮する必要があります。
Q.ベンチャー企業はいくらで売却されますか?
ベンチャー企業の売却価格は、企業の規模、業種、収益性、成長性、市場環境など、様々な要因によって大きく変動します。そのため、「〇〇円で売却される」といった一概に言える相場はありません。
売却価格を左右する主な要素は以下の通りです。
・収益性
売上高、利益率、キャッシュフローなどが高いほど、高値で売却できる可能性が高まります。
・成長性
将来の成長が期待できる企業は、投資家にとって魅力的なため、評価が高くなります。
・技術力・独自性
独自の技術やノウハウを持つ企業は、競争優位性があるため、高評価につながります。
・市場環境
M&A市場全体の活況度や、同業種のM&A事例なども売却価格に影響を与えます。
具体的な売却価格を知るためには、専門家による企業価値評価(バリュエーション)を行うことが不可欠です。複数の専門家に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。
Q. M&A後に創業者はどうなる?(完全退任・顧問として残るケースなど)
M&A後の創業者の処遇は、M&Aの条件や買い手企業の意向、創業者の希望などによって様々です。主なケースとしては、以下のものがあります。
ケース | 詳細 | メリット・デメリット |
---|---|---|
完全退任 | M&A完了後、創業者は経営から完全に退き、新しい生活を始める。 | メリット ・M&Aによる売却益を自由に使える ・新たな挑戦に集中できる デメリット ・長年育ててきた会社から離れる寂しさがある ・従業員に不安が残りやすい |
一定期間、経営に関与 | M&A後も一定期間(数ヶ月~数年)、役員や顧問として経営に関与し、事業の引継ぎや成長をサポートする。 | メリット ・スムーズな事業承継が可能 ・従業員に安心感を与えられる ・買い手企業からの信頼を得やすい デメリット ・引き続き経営責任を負う ・新しい生活への移行が遅れる |
グループ会社で新たな役割 | M&A後、買い手企業のグループ会社で新たな事業を立ち上げたり、新規プロジェクトを担当したりする。 | メリット ・M&Aによる資金を元手に新たな挑戦ができる ・大企業の資源を活用できる デメリット ・企業文化の違いに適応しなければならない ・新しい役割へのプレッシャーがある |
どのケースを選ぶかは、M&Aの目的や創業者のキャリアプランによって異なります。M&A交渉の段階で、自身の希望を明確に伝え、買い手企業と十分に話し合うことが重要です。
Q.ベンチャー企業のM&Aはどのような流れで進みますか?
ベンチャー企業のM&Aは、一般的に以下の流れで進みます。
- M&A戦略の策定
M&Aの目的、希望条件、スケジュールなどを明確にします。 - アドバイザーの選定
M&A仲介会社や投資銀行などの専門家を選び、サポートを依頼します。 - 買い手候補の選定
自社の事業内容や希望条件に合った買い手候補を選定します。 - 秘密保持契約の締結
買い手候補との間で、秘密保持契約(NDA)を締結します。 - 企業概要書(IM)の作成・提出
買い手候補に、自社の事業内容や財務状況などをまとめた企業概要書(IM)を提出します。 - 意向表明書の受領
買い手候補から、買収意向や条件などを記載した意向表明書(LOI)を受領します。 - デューデリジェンス
買い手候補が、自社の財務、法務、税務などの調査(デューデリジェンス)を行います。 - 最終契約の締結
デューデリジェンスの結果を踏まえ、最終的な買収条件を交渉し、最終契約書を締結します。 - クロージング
株式譲渡や事業譲渡などの手続きを行い、M&Aを完了させます。
M&Aは複雑なプロセスであり、専門的な知識や経験が不可欠です。M&Aを成功させるためには、信頼できるアドバイザーを選び、適切なサポートを受けることが重要です。

下記の動画では、M&Aを行う際の流れや大まかな期間、注意すべきポイントなどが解説されているので、ぜひご覧ください。
Q.ベンチャー企業は「M&A」と「IPO」のどちらを目指すべきですか?
ベンチャー企業が「M&A」と「IPO(新規株式公開)」のどちらを目指すべきかは、企業の状況、経営者の考え、市場環境などによって異なります。それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、自社にとって最適な選択肢を選ぶことが重要です。
M&A | IPO | |
---|---|---|
メリット | ・短期間で大きな資金を獲得できる ・大企業の経営資源を活用できる ・創業者利益を確定できる ・経営の自由度が増す(退任する場合) | ・企業価値が向上する ・資金調達の選択肢が増える ・社会的な信用度が高まる ・従業員のモチベーション向上 |
デメリット | ・企業文化や経営方針が変わる可能性がある ・従業員の雇用が不安定になる可能性がある ・創業者の経営手腕が活かせなくなる可能性がある | ・準備に時間とコストがかかる ・経営の自由度が制限される ・株価変動のリスクがある ・情報開示の義務が生じる |
向いている企業 | ・早期に利益を確定したい企業 ・大企業の傘下で成長したい企業 ・後継者不足に悩む企業 | ・長期的な成長を目指す企業 ・社会的な影響力を高めたい企業 ・優秀な人材を確保したい企業 |
M&AとIPOは、それぞれ異なる戦略であり、企業の成長段階や目標によって最適な選択肢は異なります。

M&Aアドバイザーなどの専門家に相談し、慎重に進めるのがおすすめです!