M&Aでよく起きる問題点とは?事前に回避するための秘訣を解説!
「M&Aを成功させるためには何が必要だろうか?」
「失敗を避けるためにはどのような問題点を把握しておくべきだろうか?」
という疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、M&Aでよく起きる問題点や実際の失敗事例、その回避方法について詳しく解説していきます。それぞれの問題点について、デューデリジェンスの不備、経営統合の失敗、企業文化の不一致など、具体的な事例とともに解説します。
また、問題点を回避し、M&Aを成功させるための具体的な方法もご紹介します。企業の成長を担うM&A。その成功の鍵を握るポイントをしっかりと理解し、次の一手を見据えましょう。

下記の動画では、M&Aをする上でのトラブル事例や注意点、対策などを詳しく解説されています。こちらの動画もチェックしてみてください。
M&Aでよく起こる問題点とは?

M&Aは企業の成長戦略として有効な手段ですが、成功のためには問題点を事前に把握し、対策を講じることが不可欠です。ここでは、M&Aでよく起こる10個の問題点について解説します。
1.デューデリジェンス(DD)の不備
デューデリジェンス(DD)とは、M&Aの最終契約締結前に、買収対象企業の事業や財務、法務などを詳細に調査することです。この調査が不十分だと、簿外債務や訴訟リスクなど、買収後に予期せぬ問題が発覚する可能性があります。
M&Aの成否を分ける重要なプロセスであり、リスクとメリット、企業価値評価などを明確にするために、正確性や網羅性が担保された情報を基に調査を行う必要があります。
2.経営統合(PMI)の失敗
M&Aは買収して終わりではありません。PMI(Post Merger Integration)と呼ばれる、買収後の経営統合プロセスが非常に重要です。
組織文化の融合、業務プロセスの統合、システム統合などがスムーズに進まないと、シナジー効果が期待できず、M&Aは失敗に終わる可能性があります。M&Aにおけるデューデリジェンスは、M&A成立後の経営統合の準備としても重要です。
3.企業文化やビジョンの不一致
異なる企業文化を持つ企業同士が統合する場合、従業員のモチベーション低下や離職、意思決定の遅延など、様々な問題が発生する可能性があります。事前に企業文化やビジョンを共有し、相互理解を深めるための取り組みが重要です。
M&Aを成功させるためには、企業の状況を詳細に調査し、負債やリスクを把握すること、従業員との意思疎通を図り、企業文化を理解することが重要です。
4.価格設定のミス(過大評価・過小評価)
M&Aにおける価格設定は、交渉の成否を左右する重要な要素です。
対象企業の価値を過大評価してしまうと、買収後に投資回収が困難になる可能性があります。逆に、過小評価してしまうと、交渉が決裂する可能性があります。
そのため、客観的なデータに基づいた適正な価格設定が不可欠です。M&Aの失敗事例としては、買収価格の過大評価が挙げられます。

下記の動画では、M&A価格の目線が高すぎて失敗する売り手の特徴について解説されています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
5.契約条項に関するトラブル
M&A契約は複雑な法的文書であり、解釈の相違や不備があると、後々トラブルに発展する可能性があります。契約締結前に、弁護士などの専門家によるリーガルチェックを必ず行いましょう。
6.知的財産権のトラブル(特許・商標問題)
買収対象企業が保有する知的財産権(特許、商標など)に問題があると、事業の継続に支障をきたす可能性があります。事前に知的財産権の有効性や権利範囲を調査し、リスクを把握しておくことが重要です。
7.従業員の離職・モチベーション低下
M&A後、従業員の待遇やキャリアパスに対する不安から、優秀な人材が流出してしまうことがあります。従業員への丁寧な説明やモチベーション維持のための施策が重要です。
8.経営陣同士の対立
M&A後、経営方針や組織運営を巡って、経営陣同士の意見が対立することがあります。事前に十分なコミュニケーションを図り、共通の目標を設定することが重要です。
9.契約条項の解釈違い(法務トラブル)
契約書に曖昧な点や解釈の余地がある場合、後々法務トラブルに発展する可能性があります。契約締結前に、弁護士などの専門家によるリーガルチェックを必ず行いましょう。
10.買収後の市場環境変化
M&Aを実行したものの、その後の市場環境が大きく変化し、当初想定していたシナジー効果が得られなくなることがあります。常に市場動向を注視し、柔軟な戦略修正を行う必要があります。
M&Aで実際に起きた失敗事例

M&Aは企業の成長戦略として有効な手段ですが、成功ばかりではありません。過去の事例から学び、同じ轍を踏まないようにすることが重要です。ここでは、M&Aで実際に起きた失敗事例を具体的に見ていきましょう。
第一三共によるランバクシー買収:デューデリジェンス(DD)不足による財務トラブル
第一三共によるインドの製薬会社ランバクシーの買収は、デューデリジェンスの不備が原因で失敗した事例として知られています。買収後、ランバクシーの製品の品質問題やデータ改ざんが発覚し、多額の損失を計上することになりました。
この事例から、買収前の徹底的な調査がいかに重要であるかが分かります。財務状況だけでなく、法務、税務、そして事業に関するリスクを洗い出すデューデリジェンスは、M&Aの成否を左右する重要なプロセスです。

このM&A事例について詳しく知りたい方は、こちらのニュース記事も参考にしてみてください。
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ070FX_X00C14A4TJ2000/
日本郵政によるトール・ホールディングス買収:経営統合(PMI)の失敗によるシナジー効果の未達成
日本郵政によるオーストラリアの物流会社トール・ホールディングスの買収は、経営統合(PMI)の失敗事例として挙げられます。買収後、両社の企業文化やビジネスモデルの違いから、期待されたシナジー効果を発揮できず、巨額の損失を計上する結果となりました。
PMIは、M&A後の統合プロセスであり、組織文化の融合、業務プロセスの標準化、ITシステムの統合など、多岐にわたる取り組みが必要です。事前の計画と実行が不十分だと、期待された効果を得られず、M&Aの失敗につながる可能性があります。

このM&A事例については、こちらのニュース記事もチェックしてみてください。
https://diamond.jp/articles/-/276329
キリンホールディングスによるスキンカリオール買収:過大評価による投資回収の失敗
キリンホールディングスによるブラジルのスキンカリオール買収は、過大評価が原因で失敗した事例です。買収価格が高すぎたため、その後の業績不振により投資回収が困難となりました。
M&Aにおける価格設定は非常に重要であり、対象企業の価値を正確に評価する必要があります。市場の状況、競合の存在、将来の成長性など、様々な要素を考慮し、慎重に価格を決定することが求められます。

このM&A事例の詳細はこちらのニュース記事も参考にしてみてください。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2011-11-04/LU408Z6KLVR701
パナソニックによる三洋電機の買収:経営統合(PMI)の失敗によるシナジー効果の未達成
パナソニックによる三洋電機の買収は、一見成功したかに見えましたが、経営統合(PMI)の面で課題が残りました。両社の事業構造や企業文化の違いから、十分なシナジー効果を発揮できず、期待されたほどの成果を上げることができませんでした。
組織統合の遅れや人材の流出、ブランド戦略の混乱などがその要因として挙げられます。M&Aにおいては、買収後の統合プロセスを円滑に進めるための綿密な計画と実行が不可欠です。

このM&A事例については、下記ニュース記事も参考にしてみてください。
https://toyokeizai.net/articles/-/8612?display=b
M&Aでよく起きる問題点を回避する方法とは?

M&Aは企業の成長戦略として有効な手段ですが、成功のためには様々な問題点を事前に回避する必要があります。ここでは、M&Aでよく起きる問題点と、その具体的な回避方法を解説していきます。

下記の動画では、M&Aにおける悪質取引や詐欺トラブルの実態について解説されています。こちらも合わせて参考にしてみてください!
1.デューデリジェンスを徹底的に行う
デューデリジェンス(DD)とは、買収対象となる企業の価値やリスクを詳細に調査することです。財務、法務、税務など多岐にわたる側面を徹底的に分析することで、潜在的な問題点を洗い出し、買収後のリスクを最小限に抑えることができます。不十分なDDは、買収後に予期せぬ負債や訴訟、簿外債務などが発覚する原因となります。
様々な側面から行われるデューデリジェンスでは、それぞれ以下の項目などについて調査されます。
・財務デューデリジェンス:企業の過去の財務諸表や将来の収益予測、キャッシュフロー
・法務デューデリジェンス:契約関係や訴訟リスク、知的財産権
・税務デューデリジェンス:税務上のリスクや税務申告の状況
2.PMI(経営統合)の計画を事前に策定する
PMI(Post Merger Integration)とは、M&A成立後の経営統合プロセスのことです。企業文化、システム、業務プロセスなどを統合し、シナジー効果を最大限に引き出すためには、PMIの計画を事前に策定しておくことが重要です。
PMIが失敗した場合、従業員のモチベーション低下や離職、業務の混乱などを引き起こし、M&Aの成果を損なう可能性があります。
PMI計画では、統合の目標やスケジュール、責任者などを明確に定義し、関係者間で共有することが重要です。また、企業文化の統合やコミュニケーション戦略、従業員のトレーニングなども計画に含める必要があります。
3.知的財産権を徹底的に確認する
M&Aにおいては、買収対象企業の知的財産権(特許、商標、著作権など)が重要な価値を持つ場合があります。知的財産権に関するトラブルを避けるためには、事前に権利の有効性、侵害リスク、ライセンス契約などを徹底的に確認する必要があります。確認を怠ると、買収後に権利侵害訴訟を起こされたり、事業の継続が困難になる可能性があります。
知的財産権の確認では、弁理士などの専門家の協力を得て、権利の有効性や侵害リスクを評価することが重要です。また、ライセンス契約の内容や契約期間なども詳細に確認する必要があります。
4.従業員の雇用維持とモチベーション向上を図る
M&A後、従業員の雇用維持とモチベーション向上は、事業の安定と成長に不可欠です。従業員の不安を取り除き、M&Aの目的や将来のビジョンを共有することで、一体感を醸成し、組織全体のパフォーマンスを高めることができます。従業員の離職やモチベーション低下は、企業の競争力低下につながる可能性があります。
従業員の雇用維持のためには、M&A後の人事制度や待遇などを明確にし、従業員に安心して働ける環境を提供することが重要です。また、M&Aの目的や将来のビジョンを共有し、従業員の理解と協力を得ることが不可欠です。
5.契約条項を慎重に検討する
M&A契約は、当事者間の権利義務を定める重要な文書です。契約条項に不明確な点や不利な条件が含まれていると、後々トラブルに発展する可能性があります。契約条項は弁護士などの専門家の助けを借りながら、慎重に検討する必要があります。特に、表明保証、補償条項、解除条項などは、注意深く確認する必要があります。

・表明保証:売主が買主に対して、企業の財務状況や法務状況などについて正確な情報を提供することを保証するもの
・補償条項:表明保証違反があった場合に、売主が買主に対して損害賠償を行うことを定めるもの
・解除条項:一定の事由が発生した場合に、契約を解除できることを定めるもの
6.価格設定(バリュエーション)を適正に行う
M&Aにおける価格設定(バリュエーション)は、企業の価値を評価し、適切な買収価格を決定するプロセスです。過大評価は買収後の投資回収を困難にし、過小評価は売主との交渉を難航させる可能性があります。財務分析、業界動向、将来予測などを総合的に考慮し、客観的な評価を行う必要があります。
バリュエーションの代表的な手法としては、DCF法(Discounted Cash Flow法)、類似企業比較法、市場株価法などがあります。それぞれの手法の詳細は以下の通りです。

・DCF法:企業の将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いて評価する方法
・類似企業比較法:類似する上場企業の株価や財務指標を参考に評価する方法
・市場株価法:上場企業の株価を参考に評価する方法
7.買収後の市場環境変化に備える
M&A後、市場環境は常に変化します。
競争激化、技術革新、法規制の変更など、様々な要因が企業の経営に影響を与える可能性があります。市場環境の変化に柔軟に対応できるよう、事前にリスクを予測し、対応策を準備しておく必要があります。市場の変化に備えることが、M&Aの成功を左右すると言っても過言ではありません。
市場環境の変化に備えるためには、定期的に市場調査を行い、競合他社の動向や顧客ニーズの変化などを把握することが重要です。また、技術革新や法規制の変更などにも注意し、迅速に対応できるよう準備しておく必要があります。
8.経営陣同士の対立を避ける
M&A後、経営陣同士の対立は、組織の混乱や意思決定の遅延を招き、事業の成長を阻害する可能性があります。
事前に経営方針や役割分担などを明確にし、互いの意見を尊重し、協力体制を構築することが重要です。経営陣の対立は、従業員の不安を煽り、モチベーション低下につながることもあります。
経営陣同士の対立を避けるためには、M&A前からコミュニケーションを密にし、互いの考え方や価値観を理解することが重要です。また、M&A後も定期的に会議や面談を行い、意見交換や情報共有を行うことが不可欠です。
9.法務トラブルを防ぐための準備
M&Aにおいては、契約違反、知的財産権侵害、労働問題など、様々な法務トラブルが発生する可能性があります。
事前に法務デューデリジェンスを実施し、潜在的なリスクを洗い出すとともに、契約書の内容を慎重に検討し、紛争解決条項などを明確にしておく必要があります。法務トラブルは、企業の reputation を大きく傷つける可能性があります。
法務トラブルを防ぐためには、弁護士などの専門家の協力を得て、法務デューデリジェンスを実施することが重要です。また、契約書の内容を慎重に検討し、紛争解決条項や損害賠償条項などを明確にしておく必要があります。
10.トラブルが発生した際の対策を準備する
M&Aにおいては、どんなに注意しても予期せぬトラブルが発生する可能性があります。トラブルが発生した場合に、迅速かつ適切に対応できるよう、事前に対応策を準備しておくことが重要です。
予期せぬトラブルに対する対応策としては、以下のようなものが挙げられます。

・訴訟リスクに備えて弁護士との連携体制を構築する
・従業員の離職に備えて人材確保策を検討する
・緊急連絡体制を構築し、関係者間で迅速に情報共有できるようにする
M&Aは、企業の成長を加速させるための有効な手段ですが、多くのリスクも伴います。上記の回避策を参考に、入念な準備と計画を行い、M&Aの成功を目指しましょう。
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さらに、弁護士や公認会計士などが財務面でのリスクをしっかりと検証するため、M&A取引に必要な各種書式や契約書の準備も円滑に進めていただけます。
この他にも、以下のようにさまざまなご依頼を承っておりますので、まずは無料相談にてお気軽にご相談ください。
M&A Frontierで対応しているサービス
・候補先企業の探索・選定
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・各種書式・契約書の準備
・株式価値の無料算定
・デューデリジェンスのサポート
・伴走型コンサルティング(企業の状況や成長戦略に関する知見の提供)

下記では、仲介会社に依頼する際の問題点についても解説していきます。仲介会社を利用する際には、ぜひ参考にしてみてください!
過剰な手数料設定
M&A仲介企業の成功報酬は過剰な手数料設定によって高額になることが多く、特に中小企業にとっては負担が大きくなってしまいます。場合によっては、成功報酬率が売却価格の5%〜10% と高額なこともあります。
成功報酬率が売却価格の5~10%の場合
売却価格が10億円の場合、5000万円〜1億円の成功報酬が発生する。
高額な成功報酬の負担を抑えるには、以下のような対策をしましょう。

・事前に手数料の相場を調査する
・複数の仲介企業に見積もりを依頼する
M&A後のサポート不足(PMIの欠如)
M&Aは、買収して終わりではありません。その後の経営統合(PMI:Post Merger Integration)が非常に重要です。しかし多くの仲介企業では、契約成立(クロージング)までが業務範囲とされています。
そのため、M&A成立後の経営統合(PMI)サポートが不十分で、買収後にトラブルが発生しやすいのが現状です。
発生しやすいトラブルの例
・企業文化の違いによる従業員の離職
・シナジー効果の不発
M&A後の経営統合(PMI)もトラブルなくスムーズに進めるために、以下のポイントを考慮してM&A仲介会社を選びましょう。

・PMIのサポートが含まれているサービスを選ぶ
・仲介企業のPMI実績を確認する
利益相反の問題
M&A仲介業者が売り手と買い手の両方と契約を締結する場合、利益相反の問題が発生する可能性があります。
M&A仲介企業は「成功報酬型」の契約形態をとることが一般的です。この契約形態では、売却が成立することで利益を得るため、売却成立を急いでしまい、買い手に有利な条件で契約をまとめるケースがあります。
利益相反問題の具体例
買収金額を高く見積もり、不当に取引を成立させようとする
買い手に有利な条件でM&Aを進められることがないように、以下のポイントを意識しましょう。

・複数の仲介企業に相談する
・成功報酬以外の報酬体系(定額制など)も検討する
M&Aの問題点に関するよくある質問

Q.M&Aの買い手側のメリット・デメリットは?
M&Aは、買い手企業にとって事業拡大や新規事業への参入を加速させる有効な手段です。しかし、その一方で、リスクも伴います。ここでは、買い手側のメリットとデメリットを整理してみましょう。

・事業の拡大・成長
短期間で事業規模を拡大できる。既存事業の強化に加え、新たな分野への進出も容易。
・時間の節約
すでに確立された事業や技術、顧客基盤を短時間で手に入れることができる。
・シナジー効果
買収先の企業と自社の経営資源を統合することで、売上増加やコスト削減などのシナジー効果が期待できる。

・買収資金の負担
M&Aには多額の資金が必要となるため、財務状況に大きな影響を与える可能性がある。
・PMI(経営統合)の失敗リスク
買収後の企業文化やシステム、業務プロセスの統合がうまくいかない場合、期待したシナジー効果が得られないことがある。
・偶発債務のリスク
デューデリジェンス(DD)で把握しきれなかった簿外債務や訴訟リスクなどが、買収後に発覚する可能性がある。
Q.M&Aの売り手側のメリット・デメリットは?
M&Aは、売り手企業にとっても、事業承継や創業者利益の確保など、様々なメリットをもたらします。しかし、従業員の雇用や企業文化の維持といった点で、デメリットも存在します。売り手側のメリットとデメリットを見ていきましょう。

・事業承継問題の解決
後継者不足に悩む企業にとって、M&Aは第三者への事業承継を可能にする有効な手段。
・創業者利益の確保
長年育ててきた会社を売却することで、創業者は多額の売却益を得られる。
・従業員の雇用の維持
M&Aによって、事業継続が可能となり、従業員の雇用を守ることができる。

・従業員の不安
M&Aによって経営体制や労働条件が変わる可能性があり、従業員に不安を与えることがある。
・企業文化の変化
買収先の企業文化に馴染めない場合、従業員のモチベーション低下や離職につながる可能性がある。
・情報漏洩のリスク
M&Aの交渉過程で、自社の機密情報が外部に漏洩するリスクがある。
こちらの動画もチェック!
下記の動画では、売り手側企業のメリット・デメリットについて解説されています。こちらも合わせて参考にしてみてください!
Q.海外M&Aの問題点は?
海外M&Aは、国内M&Aに比べて、言語、文化、法制度の違いなど、特有の問題点が多く存在します。これらの問題点を事前に把握し、適切な対策を講じることが、海外M&Aの成功には不可欠です。
海外M&Aでは、主に以下のような問題点に注意してください。
海外M&Aにおいては、これらの問題点を考慮し、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に進めることが重要です。